2016/08/20 00:00

Lubokの書籍を手に取って開いてみると、「見る」より「嗅ぐ」ことが先走ります。

ページを開くと鼻をつくインクの香り。Lubokの書籍を印刷するプリント技師・トーマスのアトリエには、これとまったく同じにおいが漂っています。


リノリウムとは樹脂や木紛、コルク粉などを亜麻仁油と混ぜたものを、ジュートなどの布に塗布して固めた素材で、

ちょうどゴム板に似たような質感です。


石や金属など硬質な素材を用いた版画が、精緻で繊細な表現を得意とするのに対して、

リノカット版画は、大胆で荒削りな躍動感のある線を描きだします。

また素材の弾力性により、刷りだす際に力強くプレスをかけることができるため、

紙に普通よりも多いインク量を染み込ませることができるのも特徴です。


Photo : Kristin Lochert